【2】 1話 帰り道
はじめて正式に女の子と付き合う僕からすると全てが未知の世界だった。
まず付き合ったカップルは何をして距離を縮めるのか。
考えれば考えるほど面倒くさくなり「やはり付き合うべきではなかったのか」
と何度も考えた。
ある日彼女から放課後一緒に帰ろうのお誘いがあった。
誰かに一緒に帰ってるところを見られたくなかった僕は
「ごめん、もう帰りかけてる」
と学校のグラウンドで嘘をついた。
そこから何回かお誘いがあったがことごとく断った。
流石に友達から「そろそろ一緒に帰ったれ」とお叱りを受け、ある日僕から誘った。
当然彼女は嬉しそうに首を縦にふった。
はじめて一緒に帰る日僕は授業中に何を話ししようかひたすら考えた
結局1日の授業を通して話題は6つ考えた。
それらのキーワードを一つ一つ掌に書き留めはじめて一緒に帰った。
僕の考え抜いたキーワードは結局出会って10分もしないうちに全て終わった
絶望である
なんとか話をつなぎ僕にとってはじめては終わった。
後々彼女に聞くと「話題を考えてきた感じがすごかった。でもそれ以上に話を盛り上げてくれようとしてるのがわかって嬉しかった」
と、好印象なので結果オーライということにしておこう。